2013年03月30日知らなかった色

言葉で説明をすることが必要な時もあるし

言葉にするとただそれだけのものになってしまう気がして・・・

言い当てられる言葉が見つからず、黙ってしまう時もあります。

私は決して、沈黙は悪いことだとは思っていません。

 

それでも黙っていると、心配にさせてしまうようなので・・・

大丈夫。私のことは心配しないで。

悲しいことが起きたのだから、そりゃぁ悲しいけれど、たくさん悲しいのはとても素敵な想い出がいっぱいある

から。

距離を越えて遠くの誰かを近くに感じられるように、今、彼は私のすぐ傍に居てくれているように感じています。

元気になるかな?と思いつくことは何でもやってみるようにしているし。

花を飾ったり、風を感じたり、美味しいご飯をたべたり・・・

それでも急にワーって、涙に襲われるのは、もう仕方がない。

こんな気持ち、こんな色、今までは知らなかったのだから。

 

2013_haru.jpg

 

それに、実際には悲しみに浸る暇がないほど、とても忙しくしているので・・・

きっとこれは、私をいつまでも殻に閉じ込めておかないように、用意されていた時間なのかな?っと、思うよう

にしています。

 

ここを読んでくれている人の多くが私の歌を待っていてくれる方達だと思います。

だからみんなの心配が飛んでゆくような、柔らかな報告があります。^^

彼が亡くなってから、正直、歌を歌うということが今までと同じようにそんなにすぐにできるんだろうか?っと、

自信がなかったのだけれど、先日、レコーディングに入りました。

♪「傘を貸してあげて」という、歌を1曲、録りました。

ヘッドフォンから聴こえてくる優しい声に、彼の気配を感じました。

自分の声なのだけれど、以前とはどこか違うようです。

不思議。

「私、ちゃんと歌えるんだ。」心の中の第一声。

 

生前彼は、私の活動をずっと陰で支えてくれました。

死して今後は、私の歌に見えない力を与え続けてくれるのかな?そんな風に感じています。

 

今の私の気持ちは、やっぱり言葉では言い表しきれないけれど、4月28日、29日にオーチャードホールで行われる

15周年のステージに立つこと。それが私の今のみんなへの気持ちです。

今まで応援してくれたことへの感謝の気持ちを込めてステージに立ちたいと思います。

 

2013年03月20日where to go my love ?

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2013年03月08日2013年 春 KOKIAより

こんにちはKOKIAです。

春の気配を少しずつ感じるようになってきましたね。みなさん、いかがお過ごしでしたか?

私はこの春の訪れを心の底から待ち遠しく思いながらこの冬を過ごしていました。

少しの間、沈黙していたことで、たくさんの方にご心配をおかけしてしまいました。

ごめんなさい。そして温かい言葉を寄せて下さった皆様へ、ありがとうございました。

 

私にとっては、まだここで言葉を綴るには心の整理がついていない為、早すぎるように感じて

います。けれど、アルバムのリリースや15周年のコンサートのことなど、たくさんのことが進んで

いっているというのに、いつまでも私自身が沈黙しているわけにはいかないなと、何からお話すべ

きか、ずっと考えていました。

 

本当は私の心の中だけに大切にしまっておきたかった想いです。

けれど今回、思いがけない形で不用意に話が広まってしまうという事態が起こったため、ちゃんと

私の言葉で事実をお話しておきたいなと思い、この文章を書いています。

 

27日。10年間、私を支え続けてくれた最高のパートナーが病気のため亡くなりました。

7年前の独立以前から仕事を共にし、独立後は二人三脚で苦楽を共にしながら共通の夢に向かって

一緒に歩んできました。

私と出逢ってからは、私の夢を叶えるために、全てを注いできてくれた大切な人です。

独立後のKOKIAというシンガーは、表舞台に立つのが私で、それを支える彼という存在があって、

二人が居てはじめて成り立っているようなものでした。

 

アルバム制作もこれからという昨年10月の頭、悪性腫瘍が発見され、その時点で余命1ヶ月、もしく

2ヶ月という厳しいお医者様からの診断結果がありました。

壮絶な闘病生活と平行して行わなければならなかったアルバム制作も、彼の生きる目標となるならば

できる所まで続けよう。そんな風に思って取り組んで参りましたが、彼の体調が悪い日には、もうこれ

以上は難しい。っと、アルバムの制作事態をストップさせてほしいと、レコード会社の方にお願いを

するような場面もありました。

そんな日々の中で、彼の治療をサポートしながら、病気のことを皆さんに知られることなく、KOKIA

活動を続けてゆくということは、私にとってはとても難しいと感じる時もありましたが、私が彼の治療の

サポートの為に活動を休むということを誰よりも悲しく感じるのは、他ならない彼だということも分かっ

ていたので、活動を停止するという選択肢にはいたりませんでした。

 

本当なら、デビュー15周年の節目に出すアルバムとして創るはずだったもの。全てが春のこれからやって

くるコンサートに向けて準備されていました。

様々な想いでそれぞれの15周年を迎えるミュージシャンが居ると思うけれど、神様は何故、私にこの時期

にこんな試練を与えられたのだろう?そう思わずにはいられないことの連続に、言葉を失う日が続きました。

もしもその答えが見つかるとしたら、この先も続いてゆく人生をしっかりと歩み終える頃になるのではな

いかなぁと思っています。きっととっても時間がかかりそうです。

 

思い返せば病気発覚から亡くなるまでの4ヶ月、彼は私と一緒に治療の合間にはスタジオへ出向き、

KOKIAのアルバムを創りあげる為にディレクターとして最後まで携わるという使命を全うし、強靭なる

精神力で私を驚かせ、勇気づけ続けてくれました。今でもその誇らしい姿が私の目の奥に焼き付いています。

あまりにもできた話なのですが、アルバムの歌録りを全曲録り終えるという、ディレクターとしてやらなけ

ればならないことをやり終えた後、彼は天国へと旅立ってゆきました。

今から考えると、彼はこのアルバムを私への最後の贈り物にしたかったのかもしれません。

 

二人で歩んできた時間を回想するように流れた数ヶ月に及んだ最後のレコーディング作業。

私にとっても精神的、肉体的に極限状態で創りあげたと言えるアルバムWhere to go my love ?は、

とても愛おしい記憶と時間が詰まっていると感じると同時に、様々な辛いことをも思い起こさせるもので

ある為、私は1人きりではまだこのアルバムを聴けずにいます。

私の歌の中に、彼が生きていた気配を痛いほどに感じるからです。

それは同時に、今ここに居なくなってしまったことを強く感じるということだからです。

けれどもちろん、これまでもお話してきたように、歌は聴いてくれる方の人生や想いに寄り添って、

新たな命を吹き込まれ、生きて、残ってゆくものですから、私がどんな想いをのせてこれらの楽曲を

創ったとしても、私と彼が創った音を皆さんがそれぞれの想いをのせてこの先聴いていって下さることを

心から望んでいます。

 


この春のKOKIAデビュー15周年のステージを共に迎えることをとても楽しみにしていました。

たくさんの夢を語り、そこには必ず、彼も居ることを信じて疑っていませんでした。

ライフワークとなっている私の歌を支え続けてくれた存在を、お互いに人生の伴侶としても考えるように

なり、デビュー15周年の春のコンサートを無事に迎えたら、それを節目としてお互いを更に信頼しあえる

存在として人生を進めてゆこうと約束をしていました。

私を支え続けてきてくれた大きな存在が、まるで歌のように、音のように、私の前からすり抜けて掴めぬ

存在となってしまったことが、今でもまだ信じられずにいます。

 

たくさんの愛の歌を歌ってきました。

自分のため、誰かのため、愛する人のため。

歌い続けることは、愛を諦めないことだと信じてきました。

けれど今、私はとても無力です。

 

何年も前から楽しみにしていた15周年の春のコンサート。

思い描いていたものとは全く違うものとなってしまったステージ。

今はどのようなものになるのか、自分でも検討もつかず、私自身ステージで歌えるのかさえ、自分の気持ち

分かりません。けれど神様は、何故かは分からないけれど、そんな15周年のステージを私には用意したの

だと思って、心を決めてステージに立ちたいと思っています。

 

まだ分からないけれど、もしかしたらその後は、少しお休みするかもしれません。

今日、この場では綴りきれない出来事がたくさん起こりました。

その度にたくさんの優しさと、たくさんの悲しみが私の体を通り抜けてゆきました。

全てを皆さんにお話するのは難しいので、その想いはいつも歌の中に残してきたつもりです。

それはこれからもきっと変わりません。

 

昨日は彼の月命日でした。とても天気が良くて、私の居る東京はぽかぽかの陽気でした。

こんな春の訪れを彼と一緒に迎えたいと冬の間ずっと祈って過ごしていました。

 

少し時間がかかるかもしれないけれど、皆さんからの優しさを集めて、前に進み出すきっかけを探したい

思っています。新しい人生の形を私も見つけなければなりません。

それはそう簡単なことではなさそうですし、今までと同じようにはいかなくなってしまうこともあると思います。

もしかしたら、応援して下さる皆さんをヤキモキさせてしまうような場面が訪れるかもしれません。

この先、何が起こるのか、今の私にはまだ検討もつかないけれど、人生を進めることがどんなに難しいと

感じることが訪れようと、歌うことを諦めることだけは絶対にしないと思います。

 

時間がかかっても、歌うこと、生きること、愛すること。そのどれもが私の中にまだ残っていると信じています。

 

私の歌を聴いて下さる全ての人に、心からの感謝を込めて。本当にありがとうございます。

                                                   2013.3.8. KOKIA.

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